腕で食べ物を捕らえると、口から胃袋を出して覆うように食べる(写真・記事 寺沢孝毅)
マヒトデ
棘皮(きょくひ)動物門ヒトデ綱
色とりどりの掃除係
海中を散歩していて、ほぼ確実に出会うのはヒトデだ。放射状にすらりと伸びる5本の腕を持ち、海底の地面や石などにくっついている。
頻繁に見るこの形のヒトデは色とりどりだ。白、青、紫、黄など、それぞれが別種にも見える。しかし、マヒトデという同じ種だ。
じっくり近くで見て分かるのは、体表が細かいイボ状になっていること。触ってみると体に柔らかさはなく、ざらざらしている。口は、裏側の中央に存在する。
何の死骸だか分からないが、海底の砂地に原形をとどめないものがあった。そこに集まっていたのはマヒトデとツブの仲間。海底の掃除中にも見えた。移動には時間がかかる分、食べ物にありつく嗅覚は鋭いのだろう。
自然界の生物は得手、不得手の両面を持ち合わせながら、独自の役割を絶妙に担っているものだ。
もっとも普通に見られるヒトデの一種。輻長(ふくちょう、体の中心から腕の先端までの長さ)が20センチを超える個体もいる。北太平洋沿岸に広く分布する。近年は船に積む海水(バラスト水)により、南半球のオーストラリア周辺でも増殖が確認され、漁業被害を与えている。稀に腕が4本しかないものや、6本あるものがいる。肉食で、魚介類の死骸だけでなくホタテガイなどの貝類を捕食する。体内に毒性(サポニン)を含むため、他の生物に捕食されにくい。

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