ガーベラミノウミウシ of 海鮮オロロンや

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交配しようとする様子。着生している枝状の生物はセンナリウミヒドラ(写真・記事 寺沢孝毅)


ガーベラミノウミウシ

軟体動物門アオミノウミウシ科(貝殻が退化したりなくなったりした巻貝の仲間)

ゆらり揺れる優雅な姿

 海中には、変わった形態の生き物が実に多い。ガーベラミノウミウシも私を唸らせた生物のひとつだ。
 薄暗い海底の垂直な壁から、20〜30センチほどの枝のようなものが生えていた。細かく枝分かれしたその先に、白っぽい生物がいた。その姿がとても優雅だった。
 半透明の細長いミノを体じゅうにまとい、ゆっくり這っている。ミノは水の抵抗のせいなのか、ゆらゆら揺れている。いかにも柔らかそうな体。その動きは、殻のないカタツムリといったところだろうか。
 一度だけ、この生き物をコンブの上で見たことがある。同行していたベテランダイバーは、珍しいと興奮顔だった。その一度を除くと、観察できるのはいつも同じような環境だった。
 時折、その生物の近くの枝に、白くて細い縮れた管が付着していた。それは産みつけられた卵のうなのだという。


 ウミウシの仲間は国内だけでも約200種が生息するという。雌雄同体で、2匹がいれば繁殖できる。産まれたばかりの幼生には巻貝のような殻が見られるが、成長の過程で脱ぎ捨ててしまう。美しく多様で、ダイバーの間では人気の生物だ。