リュウグウハゼ of 海鮮オロロンや

漁師が選ぶ本物の味を購入できます!

42_リュウグウハゼ_2.jpg

海底5メートル付近。体色が明るいせいか海中が華やいだ印象になる(写真・記事 寺沢孝毅)


リュウグウハゼ(別名 グズ)

ハゼ科

南の魚のような華やぎ

 その姿を見るたび、北の海にはもったいないと思う魚がいる。よく会う相手ではないが、今年の晩夏には天売島で群に出会えて、じっくり観察できた。
 スマートな魚体は長さ10センチ前後。半透明に見えるクリームがかった白地に、黒い縦縞模様がくっきり入る。海底の石にじっとしていたり、体をひるがえして泳いだりしていた。
 上品な外見からはもちろん、リュウグウハゼという名前からも、サンゴのある温暖な海の方が似合いそうだと思っていた。おまけに北の魚は地味揃い。なおさら浮いて見えてしまうのだ。
 私はてっきり南の魚だと思っていた。夏だけ迷い込む少数派だと想像した。しかし、そうではなかった。積丹半島では数が多く、年中見られると知って驚いた。
 海は未知なるもの。一部だけ見て思い込むのは禁物だ。北の魚が地味との思いも撤回しよう。


 グズなどの地方名がある。北海道から九州、黄海に分布し、全長16センチになる。体側に4本、尾鰭の基部と後縁にそれぞれ1本の黒帯がある。岩礁と砂地の変わり目や転石が沈んだ海底に棲み、水深20〜30メートルでよく見られるが、さらに深い場所にも棲む。ハゼの仲間としては北方系。よく釣れるが積極的に食用とされていない。アイナメなどを釣る餌として利用される例もある。