タコヒトデ of 海鮮オロロンや

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この写真では少なくとも30本の腕が確認できる(写真・記事 寺沢孝毅)


タコヒトデ(別名 ヤスデ)

棘皮動物門ヒトデ網タコヒトデ科

長い腕 放射状に広げ

 海のなかには、魅惑的な生き物や風景が隠されている。一方で、目を背けたくなる生物もいる。私にとって、その代表格はタコヒトデだ。初対面のときから相性が合わない。
 数十本もある長い腕は、肌色と茶のまだら模様をしていて生々しく見える。岩場や砂地の海底などで、たいてい放射状に足を広げていて、大きいものは直径50センチを越す。そんな腕を微妙に動かしながら、餌を求めて徘徊している様子なのだ。
 ウニやアワビを食べるので、天売島の漁民はこの生物の駆除を長いあいだ続けてきた。タコヒトデが覆いかぶさり、体の中心裏側にある口で食べるというのだ。
 あるとき、あまりに大きなタコヒトデに出会ったので、恐る恐る接近してカメラを向けた。すると長い腕の半分くらいをひるがえし、そのとき私は思わず退いた。やっぱりこの生物は苦手である。


 日本固有種で、北海道から本州北部の浅い岩礁などで見られる。腕の数はまちまちで、40本近くある個体もあるという。生きた魚介類のほか、死骸に群がる様子を何度か見たことがある。